時代劇の作り方 能村庸一・春日太一著

時代劇の作り方 能村庸一・春日太一著

「水戸黄門」が終わるとテレビから時代劇の枠が完全に消える。フジテレビ入社から半世紀、能村庸一氏ほど時代劇制作の最前線に立ち続け、その消長とともに生きてきた人はいない。しかも「鬼平犯科帳」「藤枝梅安」「剣客商売」「御家人斬九郎」など時代劇の歴史に燦然と輝くシリーズを作り続けた。時代劇との向き合い方、制作余話、俳優や監督などの思い出や京都の撮影所への賛辞(オマージュ)。現場のさまざまな苦労と喜びが飾りけなく語られる。

臨場感あふれる現場論にとどまらず、視聴率を取らねばならぬ編成との丁々発止も面白い。深みのある番組作りはこのようにして初めて可能になったのだと知れば、時代劇チャンネルやビデオを見る楽しみがいや増してくる。時代劇は貴重な日本文化である。制作現場の火を絶やしてはならないという熱い思いが伝わってくるのみならず、苦境にあって腹をくくり、成果主義とは一線を画す仕事ぶりに多くを教えられる。(純)

辰巳出版 1365円

  

関連記事
トピックボードAD
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
  • 就職四季報プラスワン
  • 北朝鮮ニュース
  • 非学歴エリートの熱血キャリア相談
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
携帯料金は4割下がる?<br>「高い」の根拠を徹底検証

菅官房長官の「4割下げられる」発言の数値的根拠は正当か? やり玉に挙がるキャリア3社の携帯通信料金の解明に担当記者が挑む。結論は「高いとはいえないが、キャリアは儲けすぎ」。取られすぎと感じる人必読の渾身リポート。