「皆やってるからオルカン」と円を売る日本の未来 「日米金利差の縮小で円高」はどこまで進むか

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

家計の転換が決定的になりつつある。必ずしも合理的には行動しないだけに、市場への影響を警戒すべきだ。

オルカンは「世界に分散投資」と言われるが・・・(写真:denebola_h / PIXTA)
※本記事は2024年6月15日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。

5月の「対外及び対内証券売買契約等の状況(月次・指定報告機関ベース)」によれば、円安との関係で注目される日本から海外への対外証券投資は1兆4947億円と3カ月ぶりの買い越しを記録している。

投資家部門別の数字を見ると、新NISAを受けた「家計の円売り」を反映する投資信託委託会社等(以下投信)は1兆3719億円の買い越しで、今年1月に記録した過去最大の買い越し(1兆2937億円)を更新している。

年初5カ月合計で投信経由の買い越し額は5兆6389億円に達しており、2023年通年(4兆5447億円)を超えたことになる。

ほとんどが海外株式への投資

このままいけば2024年の仕上がりは優に買い越し額が13兆円を超えることになる。通年統計で見た場合、2014年から2023年の10年平均の買い越しが3兆6111億円、パンデミック直前となる2015年から2019年の5年平均が3兆6456億円という実績だった。

2023年通年はこうした過去の平均値と比べれば大きな買い越し実績だったわけだが、その数字をもってしても2024年の着地見込みには遠く及びそうにない。

文字通り別次元であり、後述するように日本の新常態と言える。

次ページ機関投資家の動向は?
関連記事
トピックボードAD