有料会員限定

「命を販売」する男に現代人が妙に共感する背景 三島由紀夫『命売ります』が描く人生の空虚①

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
三島由紀夫『命売ります』
三島由紀夫『命売ります』ちくま文庫

本を手に取るきっかけは、いろいろある。華やかな表紙や謎めいたタイトルにひかれるときもあれば、最初の数ページを読んで、物語の世界にスーッと吸い込まれるときもある。三島由紀夫の『命売ります』の場合は、「隠れた怪作小説 発見!」と書かれた帯が真っ先に目に留まった。

あの三島が、極上エンタメ小説を?と最初は半信半疑だったが、こうして興味をかき立てられたのは私だけではないようだ。そのキャッチーな帯が巻かれて以来、本書はにわかに部数を伸ばし、その人気は今なお続いている。

関連記事
トピックボードAD