「信用金庫の支店に勤務しています。昭和のど根性世代の支店長とお局(つぼね)様副支店長のコンビで、尋常じゃなくヤバいです」
読者からそんなメールが届いた。
東京から数時間。その信金の前に立った。何の変哲もない、昭和な建物である。
その時、ある信金の思い出が脳裏をよぎった。
かつて、自宅近くの商店街に、神田信用金庫の支店があった。そこに勤めるお兄さんは、いつも自転車に乗って、商店街や住宅地を回っていた。家にもやってきて、預貯金の手続きをやってくれ、さらにはカエルの貯金箱だとかティッシュだとかを置いていった。
それだけではない。
空き地でキャッチボールをしていればカーブの投げ方を教えてくれ、昼飯時にはラーメンをおごってくれた。
圧巻は夏休みだ。近所のガキを数十人も集めて3泊のキャンプに連れていってくれた。
だからして、子供たちはみんな、神田信金が大好きで、店舗内で遊んだり、雑誌を読んでいた。
一方、駅前の銀行は入ったことがないし、行員も知らない。
思えば、銀行と信用金庫、その生い立ちや役割が違うのである。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら