今後の仕事の生産性を決めるプロンプトって何? 「AIから情報を的確に引き出す力」の重要性
このように、生成AIを使いこなせるかどうかは人間の「質問力」にかかっており、AIのアウトプットの良し悪しの判断は人間の「倫理観」にかかっている。生成AI時代は、人間のリベラルアーツの力が試される世界だ。
新しい職種「プロンプトエンジニア」
生成AIへの需要の急増やプロンプトの重要性から、「プロンプトエンジニア」という新たな職種まで生まれている。海外では年収37万5000ドルを支払う企業も出てきたほどだ。日本でもプロンプトエンジニアの求人が急増し、なかにはプロンプトエンジニア専門求人媒体まで登場したほどの盛況ぶりである。また、高品質なプロンプトを売買するマーケットもできている。PromptSpaceは画像生成AI向けのプロンプトを取り扱っている。PromptBase70やPromptSeaでは画像生成AIに加え、ChatGPTのプロンプトも取り扱っている。
また、プロンプトエンジニアリングの技術やその例については、学び始めようとする初学者向けにWebなどで様々な情報が公開されている。「人工知能の研究、教育、テクノロジーの民主化」を掲げる海外のコミュニティDAIR. AIは、プロンプトの基礎的なテクニックから最新の論文などまでプロンプトに関する情報をまとめた「プロンプトエンジニアリングガイド」を無料公開している。
eラーニング業界では、eラーニングプラットフォームCourseraの創始者であるスタンフォード大学人工知能研究者Andrew Ng博士が、プロンプトエンジニアリングの講座「ChatGPT Prompt Engineering for Developers」を自身のプラットフォーム「DeepLearning.AI」上で開講している。日本でもオンライン学習プラットフォーム「Udemy」で「ジェネレーティブAI(生成AI)入門【ChatGPT/ Midjourney】――プロンプトエンジニアリングが開く未来――」が公開されている。
このように、巷にはたくさんの教材やアイデアが公開されている。それらをうまく活用することで生成AIから情報を的確に引き出すためのノウハウを自分のモノにし、生成AIを使いこなす力をつけていこう。
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