所得が高い仕事の恩恵はなぜ他部門へ波及しにくいのか。デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーン政策、国際競争に打ち勝つための政策など、経済活動を活発にする政策の恩恵を人々があまり感じないのはなぜか。
ある部門の経済活動が活発で、そこで働く人々の所得が上がれば、間接的に周りの人々の所得も高くなりそうである。しかし、そのような富のトリクルダウン効果は限定的だ。少なくとも日本はこれに当てはまり、米国はこれを理由に政策を方向転換したとの見方もある。日本では政府が東京一極集中を解消しようとする一方、望ましい、つまり高所得の仕事を得たい人の東京への流入が続いている。
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