1人当たりの県民所得が全国で最下位の沖縄県では、とくに子どもの貧困が深刻だ。17歳以下の相対的貧困率は全国で最も高いうえ、15〜19歳女性が出産する割合も全国1位となっている。
本作は、そんな沖縄のコザで2歳の幼い息子と夫との3人暮らしをする17歳の若き母親が主人公で、若者が陥る貧困社会のリアルを描く。「第23回東京フィルメックス」コンペティション部門観客賞受賞のほか、多くの国際映画祭で高い評価を受けた。権威ある米映画専門誌『Variety』は「貧困にあえぐ日本の性差別を痛烈に告発する。溝口健二的な現代悲劇」と評した。
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