まずまずのスタートを切った中国経済だが、民間投資の弱さが泣きどころだ。
中国の今年1〜3月期の経済成長率は、前年同期比4.5%と持ち直した。昨年末のゼロコロナ政策解除後の感染爆発により、1月中頃には政府専門家が「国民の8割は感染した」と言うように集団免疫が獲得され、感染が早期に収束した。これにより、個人消費がサービス消費を中心に回復したことが持ち直しの主因だ。
目立つ民間投資の弱さ
中国政府は3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で今年の経済成長の目標を「5%前後」に置いたが、市場は5%台半ばから後半の成長を織り込みつつある。今年の4〜6月期は、昨年のこの時期に経済が上海などの都市封鎖の影響で失速したため、前年同期比で高い伸びとなるのが確実なこともある。
もっとも内外ともに不安要素が多く、回復の勢いが強いとはいえないことは政府自身が認識している。全人代の政府活動報告は、「外部環境の不確実性が高まり、……世界経済と貿易の成長の原動力が弱まっている」、「国内の需要不足は、依然として際立った矛盾であり、民間投資と民営企業の期待は不安定だ」としている。
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