
(写真:shimi/PIXTA)
「少子化対策は待ったなし。今がラストチャンスだ」
岸田文雄政権下で議論が進む「異次元の少子化対策」でこうした危機感を表す声が叫ばれている。しかし、これは過去に何度も聞いたことのあるフレーズだ。
最も強く叫ばれたのは、出生数が毎年200万人以上の団塊ジュニア世代が子育て期にあった20年ほど前だ。現在の子育て世代人口は団塊ジュニアの半分近くに減っており、人口減少を止めるという意味では、「もはやラストチャンスは終わっている」といえる。
社会保険料の活用
その約20年前、筆者は政府の子育て支援関連会議の委員をしていた著名な有識者に取材した。当時は保育所の不足などが最大の課題であり、やるべきこと=政府の支出先は誰の目にも明らかだった。
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