超インフレ時代を生き抜く「資産形成」3ステップ アメリカの高校生が学校で学んでいる「投資術」
そして、お金をたくさん貯めて元手を増やすほど、リターンも大きくなる。100ドル資金を元手にして、今度は毎月50ドルずつ積み立てながら、年間の利回りが平均して5%で運用したとしよう。これを20年間続けると、あなたのお金は2万888ドル96セントまで増えている!
さらに、これを5%ではなく、株式市場の平均利回りである7%で運用すると、最終的な金額は2万6589ドルだ!
投資の成功でカギを握るのは
簡単に説明すると、投資の成功でカギを握るのは、長く投資すること、コツコツ積み立てること、そして市場の利回りだということだ。
なぜこんなことが可能なのだろう? そのしくみは、「複利」という一言で説明できる。複利は本来、銀行預金など、元本に決まった利子がついていくときの考え方だが、投資の利回りでもしくみは基本的に同じだ。
複利とは、あなたが受け取った利子に、さらに利子がつくことだ!
想像してみよう。たとえば仮に100ドルを利率5%の口座に入れて、そのまま放っておいたとする。そのお金は毎年5%の利子を稼ぐ。1年後、口座のお金は105ドルだ。そして2年後になると、最初の100ドルではなく、利子を足した105ドルにさらに利子がつくので、口座のお金は110.25ドルになる。3年後にはその110.25ドルに5%の利子がつく。
このように、お金が雪だるま式に増えていくのが複利のすごいところだ。複利はまさに、銀行から私たちへのすばらしい贈り物といえるだろう。
大富豪のジョン・D・ロックフェラーは、複利のことを「世界の8つ目の不思議」と呼んだ。偉大な物理学者のアルバート・アインシュタインも、「複利は人類最大の発明だ。なぜなら、体系的で確実な資産形成を可能にしたからだ」といっている。まさにアインシュタインのいう通りだ。複利は資産形成の心強い味方であり、複利を活用すれば、誰でも簡単に、かつ効率的に、資産を増やすことができる。
複利にはもう1つ、「お金を放っておける」という利点もある。お金を銀行口座に預けたり、投資信託を買ったりしたら、後は放っておくだけでお金が雪だるま式に増えていくので、あなたは何もしなくていい。投資の複利効果が働くシチュエーションには2種類ある。株や投資信託などの金融商品そのものが値上がりする場合と、金融商品の配当や分配金をさらに再投資に回す場合だ。最初に投資したお金が値上がりし、さらに積み立てた分や、配当や分配金を再投資した分も値上がりするのだ!
一般的に、お金持ちになるためには、複雑で投機的な投資で一発当てるしかないと思われているが、実際は違う。お金持ちは、「ただ株に投資している」だけだ。重要なポイントは、買った株を長期にわたって保有することと、なるべく手数料や税金を払わないこと。
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