――今回のプロジェクトは3社の合弁方式、そして、プラントの建設地はマレーシアです。日本での生産は検討しなかったのでしょうか。
常に一番いいやり方を目指している。一番いいパートナー、一番いい場所、すべてを検討したうえでこの共同プロジェクトにたどりついた。立地は日本のほうがいいとか、そういった目線はまったくない。
プラントの建設場所は、アジア最大で最新、価格競争力もあるマレーシアの石油コンビナート内だ。ここならば、マラッカ海峡をはさんで太平洋にもインド洋にも、つまり東にも西にも商売を広げられる。マレーシアは成長国家で日本との相性もよく、地政学的リスク上のメリットなどがあり、あらゆる指標から見ても、これほどベストな場所はないと思う。
エニはバイオ燃料では世界トップ級の会社であり、アジアに地の利があるペトロナスやユーグレナにとっても、エニがパートナーになるのはとても心強い。ここでわれわれはSAF(航空用のバイオジェット燃料)とバイオディーゼル燃料などを生産し、本気でアジアナンバーワンを目指す。アジアでは(フィンランドに本社を置く、バイオ燃料で世界最大級、SAFで世界最大手の)ネステ社を超える。確実に。
欧州でエニは、ネステに次ぐバイオ燃料事業の経験があるものの、アジアではない。そこにアジアで最新、最大の石油化学コンビナートを持つペトロナスが加わるのだから、本当にいいメンバーだ。
追いつき、追い越すために
――なぜ、エニやペトロナスからユーグレナがプロジェクトのパートナーに選ばれたのでしょうか。
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