「HSPの教員」が抱える悩み「職員室は刺激多い」、保護者や同僚の関係に対処法 光・音・言動に強反応、先天的に「安心」しづらい

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HSPは、刺激を受け止めるネットの網目が一般より細かいイメージだ。例え意思に反していても、どうしても一度は気がつき、受け止めてしまう。その上で、自分の中に取り込むかどうかを改めて判断することが大切だ
(写真:buru / PIXTA)

HSPに対してはどのような配慮が必要なのか。みさき氏は、「HSPのすべてを理解してもらうのは難しい。でも甘えや根性論で片付けるのは時代遅れです。まずは、生まれ持った感受性の度合いは人それぞれ違いがあることを知ってほしい」と話す。また「ともさん」は、体制の工夫次第でHSPが教育現場で活躍できる場が広がると考える。

「HSPの教員は子どもの相談窓口になれると思います。小学校はクラス担任制のため、担任以外の先生がクラスを見る機会が少ない。ただ、HSP教員は悩みを抱えている子を見つけるのが得意なので、例えば複数の担任でチームを組んで役割分担をし、HSP教員は生徒のメンタルケアを担当する体制はよいかもしれません。その際は、担当業務として正式に割り当ててほしいです」(ともさん)

挫折を乗り越え、教員としての自信をのぞかせる「ともさん」。最後にHSPの教員へ、こうメッセージを送る。

「HSPの教員は全国にいますし、1つの学校にも数人いるはずです。僕がいちばんしんどかった時期は、SNSでの共感にも救われました。あなたの周りにもきっと、同じ悩みを共有できる人がいます。決して一人じゃないということを忘れずにいてください。私たちはつい、つらいのは自分が弱いからだと考えてしまいます。しかし、自分が何も変わらなくても、環境さえ変われば一気に好転することもあります。今がしんどいからといって、自分が教員に向いていないとは思わないでほしいです」

(文:末吉陽子、注記のない写真:USSIE / PIXTA)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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