巨大テック企業による独占・寡占が問題視されてきた米国で、規制に関する議論の構図が大きく変わろうとしている。議論を主導してきた民主党が2022年の中間選挙で下院の多数派を失ったためだ。
これまでの取り組みは、巨大テック企業を標的に、超党派で合意できる対抗策が検討されてきた点に特徴があった。19~20年にかけて、下院司法委員会でデジタル市場の競争環境に関する調査が行われ、21年以降は新しい法律の制定が試みられてきた。
その結果は芳しくない。22年にはプラットフォームやアプリストアでの自社製品優遇を規制する法案が可決寸前まで進んだが、約1億ドルをつぎ込んだといわれる巨大テック企業の猛烈な反対運動で投票に持ち込めず、時間切れで廃案に追い込まれた。
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