「景気」に続いて「株高」もFRBが潰す対象になるか 表舞台に帰ってきそうな「平均インフレ目標」

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11月2日のFOMC(連邦公開市場委員会)後の記者会見で話すパウエルFRB議長(写真:Bloomberg)

11月に入り、アメリカでは10月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)など、主要なインフレ指標が軒並み市場予想に比べ減速しており、利上げペース減速(ひいてはその先にある利上げ停止)を期待するムードが強まっている。

もっとも、11月14日にFRB(連邦準備制度理事会)のウォラー理事が発言したように、利上げペースの減速は利上げの停止と同義ではない。また、長期金利低下やドル安はともかく、株式市場の性急な楽観への傾斜はFRBにとって愉快な話ではない。

全米金融環境指数は依然マイナス圏内にとどまる

シカゴ地区連銀の公表する全米金融環境指数(NFCI:National Financial Conditions Index)は利上げとともに引き締め的な状況を示唆するものの、依然として緩和的であることを示唆するマイナス圏内にとどまっている。

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