日本人と不動産 なぜ土地に執着するのか 吉村愼治 著
地価が下落に転じ、土地神話が崩壊して20年を経てもなお、そのうち反転するという期待がある。それが1990年代半ばから10年以上にわたるマンションブームを支えている。公定歩合をゼロ近辺にしても資金需要が不足する資本過剰の下で、持ち家優遇政策が一気に拡大。その柱の大型住宅ローン減税は、現在でも最高で月4万円以上に相当する税額控除(=還付)を10年にわたって受けられる。
この政策下で持ち家と借家、どちらが得か。月々のローン返済額が家賃以下というだけでは、すなわち「持ち家が得」とはならない。損得勘定に入れるべき要素は今や多く、判定は一筋縄にはいかない。
土地選好の歴史を振り返りつつ、政策のあり方も問う。
平凡社新書 798円
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