元・公立高校教諭が見た「子ども幸福度1位」オランダの教育、日本とは何が違う? 「イエナプラン」だけではない多様な教育の魅力

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視察では、さまざまな学校を巡るほか現地の教員と意見交換する場も設けている
(写真:三島氏提供)

「今後は先生向けの視察研修については日本の夏休み、春休みに実施するほか、秋口には教職課程を履修している学生を対象に研修ツアーを実施したいと考えています」

そう語る三島さんはこれから日本の教育をどう変えていきたいと思っているのか。

「子どもたちに知識を授けるのではなく、子ども自身の学びたい力が体の中から噴水のように湧き上がってくるような、自立した学びに適応できる環境に学校が変わっていくのが理想です。もっと子どもたちの可能性を引き出すために何が必要なのかを問えるとよいですね。子どもたちのトライもエラーも許容する教育でありたい。だから、先生たちにも『自分たちにもできる』と思えるための経験を得てほしい。そのためにも先生たちがオランダを訪れて、衝撃を受ける体験をしてほしいのです。そして教育者として『個人と社会の幸せ』を問うためのきっかけを得てもらえればと思います。世界一子どもが幸福な国では、まず大人が『幸福とは何か』を問うているように見えるからです」

三島菜央(みしま・なお)
1987年生まれ。京都生まれ京都育ち。小学校からずっと吹奏楽に人生を捧げるも、高校2年の夏に中退。その後、大検に合格し、関西外国語大学に入学。在学中は米University of Northern Iowaに長期留学。大学卒業後は、ベンチャー企業で起業見習いをしながら個別の成人向け英語指導を行う。約7年間大阪府立高校で英語教諭として勤務した後、もっと広く教育を見つめられる教育者を目指して、2019年オランダへ移住。現地でEdubleを立ち上げ、オランダの学校視察を行いながら、校長や教職員にインタビューを行っている。教職員の働き方やチーム形成、ウェルビーイングや社会で生きる人々のマインドセットなどに興味を持ち、メディア出演や講演会などを行いながら、教育視察のコーディネートなども行う
(写真:三島氏提供)

(文:國貞文隆、注記のない写真:SolStock / gettyimages)

東洋経済education × ICT編集部

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小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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