「離島で闘える医者」育成機関を設立した理由 医師不足解消に向けた「解決策」となるのか?

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医師とも個別に面談し、研修の進捗や悩みなどの聞き取りを行う

——研修中の医師とも個別に面談されているそうですね?

矢田 当初は、年4回から始まったんですけど、現実的に3カ月だとそんなに変化がないとか。ですから今、実際会うのは年に3回、4カ月ペースでってことですね。

自分たちをいつも気にかけてくれている存在なんだっていうことをわかってもらう、いちばんいい場所で。ですから普通、多くのものというのは、紹介してそれっきりという形が多いと思うんですが、そうじゃなく、ある種、病院に入ったところから私たちの仕事は始まって、それを年に3回とか、実際に顔を合わせて、それ以外にも当然、メールとかオンラインとか電話で、何かあったときに話を聞くという。

研修を受けている医師たちは、ゲネプロについてどう考えているのだろうか。

——ゲネプロの研修には満足していますか?

西場(大喜さん、研修生) (以前)所属していたのは、大学病院の麻酔科だったので、患者さんと関わるのは手術室の中だけだったんですよね。

なので手術室を出たら、患者さんがどのような生活をしてるかっていうのもまったくわからなかったですし、今後、医者として働いていくうえで、それを知らないで過ごしていくのは、自分なりにすごく違和感があったので、もうちょっと患者さんの生活を支えられるような医療現場で働いてみたいなっていう、そういった希望があったので、それにちょうど出合えたのは本当によかったです。

自分が本当にやりたかったことにもう一度、また向き合えていることにすごく感謝していますし、自分が専門に特化していくところを180度変わって、いろんなことを幅広くやって、ジェネラリストとして研修を積んでいくことを決心するきっかけにもなったので。

※続きは、YouTubeチャンネル「探究TV / 東洋経済education×ICT」で配信中

齋藤 学(さいとう・まなぶ)
下甑手打診療所 所長、ゲネプロ代表
1974年千葉県生まれ。2000年に順天堂大学医学部卒業。地元の国保旭中央病院で研修後、浦添総合病院(沖縄県)で救急医として研鑽を積む。フライトドクターとして離島に出向くたび、離島医療の過酷さを実感する。同病院で救命救急センター長を務めた後、診療の幅を広げるため、離島医療や在宅医療、内視鏡を含めたがん診療を学ぶ。離島やへき地で闘える医師を育てるためのトレーニングを探して、世界の離島・へき地医療の現場を巡り、14年に離島・へき地医療や総合診療医の教育プログラムを提供する会社「ゲネプロ」を設立、代表に就任。17年にはオーストラリアへき地医療学会と提携を結んだ「Rural Generalist Program Japan」を始動。20年より現職

 

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制作:探究TV / 東洋経済education×ICT

東洋経済education × ICT

小学校・中学校・高校・大学等の学校教育に関するニュースや課題のほか連載などを通じて教育現場の今をわかりやすくお伝えします。

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