ロシア大統領ウラジーミル・プーチンのウクライナに対する戦争が続く中、大西洋両岸の民主主義国は堂々とした結束を見せ、ウクライナへの軍事支援とロシアへの経済制裁で応じている。
少し前まで移民を追い払っていた欧州連合(EU)の加盟国は何百万人というウクライナ難民に門戸を開き、米議会では長らく不在だった超党派協力が復活したように見える。政治哲学者のフランシス・フクヤマは「自由の新たな誕生」さえ予言する。「大勢の勇敢なウクライナ人」が「グローバルな民主主義の凋落に関する落胆から私たちを抜け出させてくれる」というわけだ。
早合点してはならない。米欧の民主主義国にはびこる政治的な病はニュースの見出しにならなくなっているかもしれないが、消えたわけではない。それどころかウクライナ戦争の経済的な波及効果は、政治的な逆噴射を助長する可能性が高い。したがって米欧は、ウクライナに物心両面の支援を確実に行いつつも、自らの内政問題に力を注ぐ必要がある。
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