ロシアがウクライナに攻め入ると、スロベニア政府はウクライナ難民を受け入れる用意があると即座に宣言した。スロベニア国民の私にとって、これは誇りであると同時に恥でもあった。
というのは、半年前にアフガニスタンがタリバンの手に落ちたとき、アフガン難民の受け入れを拒んだのがこの政府だったからだ。スロベニア政府は、主にイラクから来た何千というクルド人難民がベラルーシからポーランドに入国しようとしていた数カ月前には、欧州が攻撃されているとして、難民を押しとどめるポーランドの下劣な試みへの軍事支援を申し出た。
地政学的な影響力をめぐる世界的な争いが続く中、こうした姿勢は欧州への致命傷となるだろう。欧州エリートは欧州しか眼中にないが、その行動は他地域からつぶさに観察されている。中国はロシアと多少の距離を保っているとはいえ、北朝鮮に協力を呼びかけた。「新たな状況」に乗じて台湾の「解放」に踏み出すおそれがある。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら