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カザフスタン騒擾事件 前大統領追放をめぐる策動 ロシアはカザフスタンの権力闘争を利用し、影響下に置こうとしている

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カザフスタンの騒擾(そうじょう)は、ロシア軍空挺(くうてい)部隊を中心とする集団安全保障条約機構(CSTO)の平和維持部隊がカザフスタン内に展開したことにより、とりあえず鎮静化している。

カザフスタンで何が起きているかについては、欧米の報道はもとよりロシアやカザフスタンの公開情報を読んでも事態はよくわからない(とくにカザフスタンで報じられているロシア語、英語のニュースは情報量が少なく、外国の陰謀で政権転覆が企てられているとするトカエフ大統領の主張に沿った報道になっている)。こういうときに重要なのは、ヒューミント(人間を通じたインテリジェンス活動)を用いた分析だ。

1月中旬、モスクワのクレムリン(ロシア大統領府)筋から分析文書が届いた。この文書は、ヒューミントによる情報を活用して作成された、事件の深層を明らかにするものだ。

分析文書は、カザフスタン危機の背景には内政的要因と国際的要因があると指摘する。

内政的要因は以下の5点だ。

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