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「今後の柱はヘルスケア 売上高1兆円も射程圏内」 後藤禎一 富士フイルムホールディングス 社長兼CEO

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ごとう・ていいち 1959年生まれ。83年関西学院大学社会学部卒業後、富士写真フイルム(現富士フイルムHD)入社。13年メディカルシステム事業部長、18年富士フイルムHD取締役などを経て、21年から現職。(撮影:梅谷秀司)
カリスマ経営者、古森重隆会長が退任した富士フイルムホールディングス(HD)。2024年3月期にヘルスケア分野を最大のセグメントとする目標だ。トータルヘルスケア企業としての成長を託された後藤禎一社長兼CEO(最高経営責任者)に戦略を聞いた。

ヘルスケア分野への中計における投資額

2023年度までの3年間で、研究開発費と設備投資など投資額の累計は1.2兆円。半分をヘルスケアへ投入し成長加速を狙う。。

──6月末に社長兼CEOに就任しました。

3月末、私が主導してきた日立製作所のMRI(磁気共鳴画像診断装置)など画像診断機器事業の買収が成立し、その同日に古森が退任会見を行った。今後、富士フイルムがヘルスケアに舵を切るのだ、という思いを伝えることができた。

これからは、今まで敷かれてきたヘルスケアを核とする基本路線の上に会社を成長させていくのが、私の責務だ。

──古森前会長との思い出は。

古森は本質をぐっと強くつかむ力、直感力がある。第六感とでもいうのか、生半可な考えはすぐ見透かされる。戦略性の高さや決断・実行力がカリスマ性につながっているのだろう。

直感力を養うには、修羅場を切り抜けるなど経験が必要だが、主体的な姿勢も重要だ。私は30代にベトナムで駐在を経験したが、日本からの社員は私一人だった。一人で考え、判断し、決断する場面が多くあったからこそ、経営者の素養が磨かれたと思う。

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