世界の養殖産業の成長が著しい。2018年の時点で養殖による魚の消費は漁獲による消費を上回った。養殖の中心地はアジアで、担い手は多くが小規模農家。農地を深く掘り、水をためて池に転換し、魚介類を飼育している。途上国の貧困層にとって養殖の魚介類は、経済面では収入源として、栄養面ではタンパク源として非常に重要だ。養殖の発展は「青の革命」とも称されている。
養殖には、天然資源の枯渇を防ぎ、供給の安定化につながるという利点がある。一方、需要に見合う供給をするための集約的な、高密度での養殖方法には、「適切な手順を採らなければ病気が起こりやすい」という脆弱性がある。
病気の発生は壊滅的な被害につながることも多いため、農家は予防、あるいは病気発生時の措置として抗生剤を使用する場合がある。また、養殖用の餌に含有されているケースもある。だが、国際的に許容された基準量以上の残留薬剤が検出されると、輸出した魚介類は輸入国の港から返送されてしまう。
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