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EUは「追放」をためらうな 法の支配を壊すハンガリー

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学校などでLGBTQ(性的少数者)に関する教育を行うことを禁じる新法をハンガリーが6月に成立させたのを受けて、オランダのルッテ首相は「欧州連合(EU)の中にもはや(ハンガリーの)居場所はない」と結論づけた。ルッテ氏の言うとおりだ。EUはハンガリーの追放手続きに入り、ポーランドについても同様の措置を検討しなくてはならない。

両国は過去10年にわたり、EUの中核理念である法の支配と民主主義を一貫して踏みにじってきた。ハンガリーのオルバン首相が唱道する「非自由民主主義」は言葉として正しくない。ハンガリーには、もはや語るべき民主主義など残されていないからだ。裁判所はオルバン氏が率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」への従属を深め、報道の自由もほぼ消えた。市民団体はつねに脅威にさらされ、大学の自治権も剥奪されている。ポーランドの与党「法と正義」も同様に権威主義化し、公然とオルバン路線を模倣するようになった。

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