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70年代不況との不穏な共通点 アフガン撤退と高インフレ

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米軍のアフガニスタン撤退が大混乱となったことで、2020年代と1970年代の類似性は一段と強まった。「70年代のような高インフレになる」という見方に対し、少し前までなら筆者は明確に異を唱えていただろう。だが今はそこまでの自信はない。

インフレは純粋に政策でコントロールできる問題だと考えるエコノミストは少なくないようだ。中央銀行首脳の多くも、そう信じたがっているに違いない。だが持続的なインフレは、現実には政治経済上の問題から派生することが多く、70年代との共通点が増え続けている状況は気に掛かる。

まず、米国の政治状況だ。国内では民主主義の規範を危険にさらした大統領(20年代はトランプ氏、70年代はニクソン氏)が去り、まともな人間(20年代はバイデン氏、70年代はカーター氏)が政権に就いた。国外では、相手を圧倒する軍事力を持ちながらも、鉄の意志を備えた敵陣(20年代はタリバン、70年代は北ベトナム)に苦杯をなめさせられた。

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