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「一本足経営の脱却狙い水素、再エネを育てる」 上田隆之 INPEX (旧・国際石油開発帝石) 社長

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うえだ・たかゆき 1956年生まれ。80年東京大学法学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。資源エネルギー庁長官などを経て、2017年に国際石油開発帝石(現INPEX)副社長。18年6月から現職。(撮影:尾形文繁)
石油・天然ガス開発の国内最大手である国際石油開発帝石は、4月1日、INPEX(インペックス)に社名を変更した。世界的に脱炭素への動きが加速する中で、今後の経営戦略をどう描くのか。上田隆之社長に聞いた。

柱であるイクシスの年間LNG生産量

2018年7月に生産を開始した豪LNGプロジェクト。年間生産量は日本のLNG輸入量の1割に相当する。INPEXの重要な収益源。

──2020年12月期は、原油価格低迷(平均で1バレル=約43ドル)に苦しみ、1116億円もの最終赤字となりました。

06年の国際石油開発と帝国石油の経営統合以来初めての赤字で、たいへん厳しく受け止めている。原油価格下落により、豪州で手がけるプレリュードFLNG(洋上の液化天然ガスプラントプロジェクト)などで計1899億円の減損を計上したことが響いた。

ただ、低油価にあっても、一過性の損益を除いた「ベース純利益」は546億円(前年同一期間は1495億円)だった。豪イクシスLNG(液化天然ガス)プロジェクトの生産は非常に順調。日本の輸入量の約1割に当たるLNGを生産し、当社がオペレーター(操業主体)を務めている。ガス生産量でも利益面においても、屋台骨を支えるプロジェクトだ。

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