巨額損失による経営危機から脱し、約3年半ぶりに東証1部に復帰した東芝。一方、モノ言う株主との対立が続き、3月の臨時株主総会では株主提案が可決される事態に。車谷暢昭社長兼CEOに株主との向き合い方について聞いた(取材は3月31日。英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズからの買収提案については関連記事を参照)。
モノ言う株主による東芝株の保有割合
東芝は2017年に6000億円を増資。その際に引き受けたエフィッシモなどモノ言う株主の保有割合が今なお約25%を占めるとみられる。
──3月に筆頭株主のエフィッシモ・キャピタル・マネジメントが提案した議案が賛成比率58%で可決されました。昨年の総会での株主への圧力、議決権行使の集計作業に不正がなかったかをめぐり、東芝側の調査を不十分と指摘し、株主選任の第三者が改めて調査します。どう受け止めていますか。
(賛成比率は)重い数字だと思っている。基本的に調査範囲をもう少し広げて、しっかりとした調査をしたほうがいいのではないかという株主からのご意見であり、真摯に受け止めている。東芝として何かを出したくないとか、そういう話ではない。調査にしっかり協力していく。もっとも、東芝でもこれまでに外部弁護士を入れ、3万件に及ぶ電子メールなど、ものすごい勢いで調査した。調査の深さや正確性はしっかりしている。
──ではなぜ株主とここまでもめるのでしょうか。
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