東芝で一段と深まる混迷 車谷社長が「事実上解任」
モノ言う株主の要求やファンドの買収提案をめぐり東芝の混乱は続く。
東芝の車谷暢昭社長兼CEOが4月14日に突然、辞任した。後任には前社長の綱川智・会長が復帰。14日の会見に車谷氏の姿はなく、事実上の解任との見方がある。
別記事からのインタビューのように、車谷氏は3月末時点で東芝の経営再建の進捗に自信を示していた。だが、東芝再建をめぐる社内外の温度差は大きく、アクティビスト(モノ言う株主)との対立が深まっていた。東芝の指名委員会が行った社内の上級管理職による車谷氏への信任の調査でも半数以上が不信任だった。
そんな中、英国の投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズが東芝買収を提案した。株式公開買い付け(TOB)による上場廃止を想定しており、買収総額は2兆円超。東芝はCVCから詳細な提案を受けた後に本格的に検討を開始する。
CVCは車谷社長の「古巣」ゆえに、さまざまな臆測が飛び交っていた。車谷氏は三井住友銀行副頭取からCVC日本法人会長に転じ、2018年に東芝会長に就くまで約1年間在籍した。
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