コロナ禍からの循環的な景気回復は大方の予想を上回る──。早い段階から私はそう論じてきた。着目したのは、この危機の循環的な特質だ。コロナショックは構造的危機ではない。ロックダウンは一時的な措置にすぎず、安全で効果的なワクチンも過去に例を見ない速度で利用可能になった。政府も巨額の金融・財政刺激策で対応に乗り出している。
そして今、景気回復を裏付けるデータが相次いでいる。その力強さは私の想定以上かもしれない。4月1日には米S&P500種株価指数が初めて4000ポイントを突破し、史上最高値を塗り替えた。
問題はもちろん、この先だ。足元のブームは続くのだろうか。この問題に答えるにはまず、最新の経済指標をおさらいすることから始めなくてはならない。
3月の数字の中でもとくに目を引いたのが米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業購買担当者景気指数(PMI)だ。3月のデータは2月から3.9ポイント上昇し、64.7に到達。1983年以来の高水準となった。PMIを構成する個別指数も経済活動の力強い盛り上がりを示している。
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