子育て世帯の生活を損なう「時間貧困」という問題 生活時間の貧困は健康や生活習慣とも関連する

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コロナ禍は日本経済に大きな影響を与えている。政府統計によると、2020年11月の有効求人倍率は1.06倍となり、前年同月の1.57倍と比べて大きく落ち込んだ。同完全失業者数は、約195万人と前年同月比で約44万人増、10カ月連続の増加となった。同一般労働者の賃金水準は、前年同月比で2.0%低下した。

感染拡大以前から、日本はOECD(経済協力開発機構)諸国の中で相対的貧困率の高い国として警鐘を鳴らされてきた。とくに1990年代から00年代にかけて貧困率が顕著に上昇。その要因として、単身高齢者の増加に加え、若年・中年層における非正規雇用の増加など、雇用形態の変化や労働条件の悪化が複数の研究で指摘されている。

「国民生活基礎調査」を基に貧困指標の変動を分析した筆者らの研究では、00年代の貧困指標の拡大には、「夫婦子どもあり世帯」の所得減少が少なからず寄与していた。日本の貧困は、労働市場から退いた高齢者に限定された問題ではなく、就労層や子どもを含む社会全体の問題として位置づけられなければならない。

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