──20年12月にNTTドコモを完全子会社化しました。このタイミングで決断した理由は?
ドコモはNTTグループにとって収入面、利益面、人材面でも重要な会社だ。だが、携帯電話契約数のシェアがもう10年以上、毎月のように下がり、売上高と利益の面では3番手になってしまった。
ドコモを強くすれば、NTT全体が強くなる。完全子会社化したからといって自然にドコモが強くなるわけじゃない。意思決定を速くして、グループ間の連携を深める。現在研究開発を進めている「IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)」構想を実現するためにも、ドコモとの連携強化は必須だ。
──ドコモの完全子会社化は国内の足場固めです。一方、社長就任時から強化している海外事業ではどのような姿を目指しますか。
「BtoBtoX」と呼ばれるモデルだ。われわれ(B)が法人や自治体の顧客(B)にいろいろなソリューションを提案して、その先のエンドユーザー(X)向けに一緒に新しい事業をつくる。海外ではもともと国内以上にBtoBの色が強い。システム構築やプラットフォーム(データセンターやソフトウェア)などソリューションに近い部分をやっている。
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