売上高、利益で“3番手”となったNTTドコモを再び回復させるべく送り込まれたのが、2020年6月にNTTからドコモ副社長に転じた井伊基之氏だ。弱体化したドコモをどう上向かせるのか。同年12月に社長に就任した井伊氏を直撃した。
──20ギガバイトで月額2980円という新料金プラン「アハモ」は、通信業界に衝撃を与えました。
20〜30代を取り込むことが経営課題だった。5Gで大容量のデータをサクサク使う環境が整う中で、敏感に反応するのはこの世代。今彼らを獲得できなければ、もう取り返せないという危機感があった。他社のほうが大容量プランを使う人が多いため、顧客1人当たりの収益が高い。ドコモはシェアこそ4割弱でトップだが、データ容量がより少ない人が多かった。
若い世代に聞くと、「ドコモは高い」という印象が強い。実際は「ギガホ」も他社に比べて遜色ないと思う。「高い」イメージを打ち壊しにいったのがアハモだ。
──しかし、アハモはドコモユーザーが従来の割引を適用できないなど、「新料金プラン」ではなく別ブランドにしか見えません。
なぜ「メインブランド」「サブブランド」と分けるのか。サブは単なる格安料金として打ち出し、メインに影響を与えたくないという思惑もありそうだ。
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