バイデン政権始動で再出発する米中関係。その原点を再点検する。
新しい年を迎えた。中国の2021年を占うために、基本的な話題を取り上げてみる。
米中関係を解説する際、「経済発展しても民主化しない中国に失望した」と頻繁に聞く。米国の不満を表現する場面で使われ、その背景には、米国が将来の民主化を期待して中国の経済発展を応援したというニュアンスがある。
日本でも疑いなく使われているが、疑問は残る。そもそも中国はいつ「発展したら民主化(西側的な)する」と約束したのか。
そんな約束は聞いたこともない。逆に目立つのは中国の要人による、「西側の考える民主主義は中国には合わない」「考えを押し付けるな」といった発言だ。
例えば、14年に行われた全国人民代表大会成立60周年祝賀大会における習近平中国国家主席のスピーチだ。その中で習主席は、「どこにでも当てはまる千篇一律の政治制度など存在しない。他国にあってわれわれにないものを見つけて欠陥だと決めつけ、それを移植しようとすることは(中略)一面的であり正しくない」と語り、「すべての国に通用する政治制度のモデルなど存在しない」と断じている。また「歴史を切り離し、突然よその国の政治制度をそのまま持ってくることは想像できない」とも語っている。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら