CO2排出量の2030年度の削減目標
2020年9月に自社のCO2削減目標を初めて発表。50年の脱炭素と比べると低く見えるが、20%削減も決して容易ではない。
──菅義偉政権が50年のカーボンニュートラルという政策目標を打ち出しました。製鉄工程に大量の二酸化炭素(CO2)排出が伴う鉄鋼業にとって対応は困難です。
確かに難しい。まずは個社の目標として30年度に(13年度比で)20%以上削減するという目標を初めて出した。さらに50年以降のできるだけ早い時期にカーボンニュートラルを実現することも打ち出している。いずれも高い目標だが、世界がCO2削減に動いている以上は対応していかねばならない。
──実現のメドはありますか。
30年度の20%削減までは今の自分たちの技術の延長線上で減らしていく。ただ、脱炭素となると今の技術では無理だ。(鉄鋼事業子会社の)JFEスチールで社長直轄の技術開発チームを立ち上げた。そこで30年度までの技術と50年への革新的技術の開発に取り組んでいく。新技術に必要な水素の供給問題やCCS(CO2の回収・貯留)はわれわれだけでは解決できないので国の対応をお願いしたいが、まずはベースの技術を自分たちで開発する必要がある。
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