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『自由の命運 国家、社会、そして狭い回廊』 『HOW FINANCE WORKS ハーバード・ビジネス・スクール ファイナンス講座』ほか

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強い国家の暴走に危機感、社会はどうすれば制御可能か
評者/BNPパリバ証券経済調査本部長 河野龍太郎

『自由の命運 国家、社会、そして狭い回廊』ダロン・アセモグル、ジェイムズA・ロビンソン 著/櫻井祐子 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

[Profile]Daron Acemoglu/米マサチューセッツ工科大学教授。専門は政治経済学、経済発展、成長理論など。ジョン・ベイツ・クラーク賞など受賞多数。共著に『マクロ経済学』など。

[Profile]James A. Robinson/米シカゴ大学公共政策大学院教授。専門は政治経済学と比較政治学、経済発展と政治発展。新興国での実証研究も。共編著に『歴史は実験できるのか』など。

「万人の万人に対する闘争」を終結させるには怪物リヴァイアサンたる中央集権国家を受け入れるしかない。そう説いたのは内戦の渦中にあった英国のホッブズだ。ただ、その国家が収奪的では、経済成長はおぼつかない。

世界的ベストセラーとなった著者らの前著『国家はなぜ衰退するのか』では、リベラル民主主義と自由な市場経済の組み合わせが長期的な経済成長を可能にすると結論された。しかし、そうした制度を持つ国は極めて少数だ。本書は、リベラル民主主義国家の条件を人類の歴史から探る。

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