将来の宇宙での長期滞在を想定し、新たな市場へ期待が集まっている。
人工培養肉や植物工場でとれた葉野菜……。昨年、高級レストランのフルコース顔負けの“月面ディナー”が都内で関係者に振る舞われた。実際に食した宇宙飛行士の向井千秋氏は「自分が宇宙に行った頃の食事より格段においしい。今後一般人が宇宙に行くことを想定すると、(栄養価の高さだけでなく)食事のおいしさが必要だ」と指摘する。
このフルコースはJAXAや大手食品会社、ベンチャー企業などが結集した「Space Food X(スペースフードX)」が開発。宇宙と地球の食料についての課題解決を掲げたプロジェクトを進めており、昨年の発足時に30ほどだった参加事業者や研究機関はすでに50を超えている。
スペースフードX代表を務めるベンチャーキャピタル・リアルテックファンドの小正瑞季グロースマネージャーは「日本の強みであるテクノロジーと食の文化で宇宙での食の課題解決を後押ししたい」と話す。
ロケットや人工衛星が脚光を浴びがちな宇宙ビジネスだが、こうした分野で今、期待が高まっている。
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