加速する「選択と集中」日立が目指す再編最終章 上場子会社の完全子会社化などグループ再編が急ピッチ
日立製作所が「選択と集中」を急加速させている。
1月31日、約51%の株式を持つ計測・分析機器大手の上場子会社、日立ハイテクノロジーズにTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化すると発表した。
「日立ハイテクの計測・分析技術を生かして、デジタル事業を強化していきたい」(日立製作所の小島啓二副社長)。1株8000円で買い付け、総額5311億円となる見通しだ。
日立ハイテクは日立グループのエレクトロニクス専門商社が前身で、日立の半導体製造装置・計測器メーカー部門と統合、2001年に発足した。バイオ分析装置も展開し、スイスの製薬大手ロシュと体外診断事業で提携している。
完全子会社化の狙いはヘルスケア事業の強化だ。日立のAI(人工知能)やデータ解析技術と融合させ、病院や研究機関での精度の高い診断やサービス向上につなげていく。
アナリストからは「子会社を完全子会社化するのに5000億円以上も使う必要があるのか」との批判が飛び出すが、小島副社長は「お互いに別々の組織ではデジタル化時代に世界で勝てない」と反論する。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら