関西電力がはまり込んだ「原発マネー」の底なし沼 「関電良くし隊」がこじ開けたパンドラの箱
社会を揺るがした関電首脳らの金品受領問題。原発推進の致命傷に。
「突然で誠に申し訳ございませんが、国家のエネルギーを支える大きな役割と使命を担っている関西電力の原子力事業本部におきまして、40年を超える長年にわたり大きな不正が行われていました。この手紙は、それを内部告発するものです」
「福井から原発を止める裁判の会」代表を務める中嶌哲演氏の元に1通の手紙が届いたのは、今年6月のことだった。40年以上にわたり反原発の運動に関わってきた中嶌氏にとっても、そこに書かれた内容は、にわかには信じがたいものだったという。
中嶌氏が受け取った封書には4通の告発文の写しが同封されていた。そのうちの3通は、関西電力の岩根茂樹社長に宛てたもので、2019年3月10日と記された文書には次のような記述があった。
「よもや知らないとは申されまい、吉田開発に端を発する原子力事業本部における一連の不祥事についてであります。吉田開発の脱税、森山氏に対する利益供与だけであれば、国税の査察も入り、既に解決・安堵されているやも知れません。しかし、残念ながら、問題は、そこに留まりません」
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら