なぜ香港の若者はデモに参加しているのか 【プラスオリジナル】広がる「香港第一」の考え

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香港でのデモの様子(記者撮影)

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「今日は家には帰らない」。デモに参加していた少年は記者の心配をよそに堂々と言い放った。9月上旬の金曜日の夜、香港の繁華街・旺角(モンコック)はデモ隊による喧噪に包まれていた。そのなかでひときわ小柄で、一見すると中学生くらいの少年は物怖じせず、デモ参加者を示す黒シャツに身を包んで機動隊と対峙していた。聞けば9月に高校に入学したばかりだという。

家に帰りたくないのはデモに参加するために家を出ようとしたときに、仕事から帰ってきた父親とけんかしたからだという。より詳しく話を聞こうとしたが、機動隊が突入してくるとの情報が流れてきた。SNS「テレグラム」で連絡先を交換し、翌日改めて会おうと約束して別れた。およそ1分後、機動隊はデモ隊に突撃した。

「親はまだ中国人、私たちは香港人」

土曜日の昼過ぎ、香港の繁華街・旺角(モンコック)のマクドナルド。老若男女がハンバーガーやデザートを楽しんでいるなか、店内の奥に前日に出会った少年とほかに10代~20代の男女3名が集まってくれていた。大学生の姉と友だちを連れてきてくれたのだ。

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