AI(人工知能)開発のスタートアップ企業、メグビー・テクノロジー(曠視科技)は8月25日、香港証券取引所に新規株式公開(IPO)の申請書を提出した。それによると、同社の2019年上半期の売上高は9億4900万元(約142億円)と、前年同期比210.3%増の急成長。営業損益は1億1500万元(約17.2億円)の赤字だが、その額は前年同期より17.2%減少した。IPOに伴う資金調達の詳細については、まだ明らかにしていない。
創業8年の新興企業ながら、メグビーの企業価値は直近で300億元(約4500億円)近い評価額がついている。AIによる視覚認識技術に強みを持ち、類似の技術開発を競う商湯科技(センスタイム)、依図網路科技、雲従信息科技(クラウドウォーク)とともに「AI四小龍」と呼ばれている。
四小龍は中国のAIスタートアップの中で最も企業価値が高い一群だ。いずれも顔認識技術から出発し、セキュリティー、金融、医療などの分野に開発領域を拡大。業務も純粋なソフトウエアベンダーからソリーションプロバイダーへと変容しつつある。
メグビーは現在、あらゆるものがネットにつながる「IoT」のソリューション提供が主力事業で、売上高の73%を占める。都市行政、大型ビル、工場など向けのセキュリティーシステムが中心で、主要顧客はシステムインテグレーターや政府機関だ。19年上半期の顧客数は前年同期の215から339に、カバーする都市数は同66から112に増加した。
ビジネスモデルは旧態依然
もっとも、監視カメラ大手の海康威視数字技術(ハイクビジョン)のような老舗のセキュリティー企業と比較すると、経営効率では見劣りする。メグビーの売上高は17年から18年にかけて3.6倍になったが、社員数もほぼ倍増した。19年6月末時点の社員数は2349人とハイクビジョンの15分の1だが、売上高は25分の1にとどまる。
この記事は有料会員限定です
残り 635文字
