8月27日、米会員制スーパー大手コストコ・ホールセールの中国初の店舗が上海市閔行(びんこう)区にオープンした。開店と同時に買い物客が殺到し、入店待ちの行列の長さが3キロメートルにも達した。
コストコは店内の混雑を理由に初日の営業を午後には中止。2日目は入場できる人数を2000人に制限したが、開店からわずか1時間で上限に達してしまった。
一般的な大型量販店と違い、コストコは年間299元(約4500円)の会費を払わなければ買い物ができない。ほかの量販店より店頭価格が安いのは、会費を収益源にしているからだ。同様のビジネスモデルを採用する米ウォルマート系列の会員制スーパー、サムズ・クラブは、1996年に中国に進出し、店舗数を26店に拡大、会員数は200万人を超える。
コストコの1号店が好調を維持できるかどうかはさておき、新たなビッグプレーヤーの参入が、大変革のさなかにある中国の小売業界をさらに揺さぶっているのは間違いない。
中国ではネット通販などECの普及に加え、近年はIT大手のアリババやテンセントがネットと実店舗を融合させた「ニューリテール」の食品スーパーなどを大量出店。百貨店や総合スーパーなど伝統的な小売業態は市場シェアを奪われ、苦況に瀕している。
見切りをつける外資も
その象徴といえるのが、フランスの小売り大手カルフールの中国撤退だ。同社が中国に進出したのは95年。その後、カルフールとウォルマートは長年にわたって中国のチェーンストアのお手本だった。
しかしカルフールの業績は2015年から衰退が顕著になり、フランス本社は19年6月、中国事業をわずか60億元(約900億円)で中国の家電量販大手、蘇寧(スーニン)易購集団に売却した。
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