ワークマン社長7000字ロングインタビュー 国内店舗数はユニクロ超え、今後の戦略とは?
──モノが売れないアパレル不況のさなか、新業態の「ワークマンプラス」が好調な売れ行きです。
そもそもワークマンは、プロの職人に向けて、頭のてっぺんからつま先まで必要なものを取りそろえている店だ。しかし、2008年秋のリーマン・ショックで売り上げが大幅に落ち込んだとき、まずはEDLP(Every Day Low Price)が基本だと考えるようになった。さらに客数を増やすため、競合他社と差別化することを目的に、PBの開発をスタートさせた。
本当にいろいろな雑誌やショップを見て回った。ユニクロ、しまむら、スポーツショップやアウトドアショップなどを見ていくうちに、商品開発のヒントが見えてきた。例えばクライミングの商品って、あと1ミリ腕が伸びるようにストレッチ素材を使っている。それを見て作業服と合体できないかなと考えるようになった。
作業服に、アウトドアのカッティングや素材を組み合わせた商品は、ワークマンにしかないから買いにきてくれる。それを繰り返すことで、固定客を増やしてきたが、プロの職人の数には限界がある。将来的には日本の人口減に伴って、技能労働者の総人口は減っていくという統計の数字もある。プロの職人に客層を絞っていては、2025年の1000店舗体制・売上高1000億円が限界ではないか、という議論が社内で出ていた。
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