広がる中国経済変調の余波 永守会長が異例の危機発言
米中貿易摩擦による中国経済失速が、日系企業の業績にも暗い影を落とす。
中国経済の減速が懸念される中、名物経営者の口から非常事態宣言が飛び出した。
「11月、12月にガタンガターンと受注、売り上げ、出荷が世界中すべてのセグメントで落ち込んだ」「リーマンショックのときも落ちたが、ここまで大きな落ち込みは46年間経営をやってきて初めてだ」
モーター大手の日本電産が1月17日、今2019年3月期の業績見通しを下方修正した。米国と中国の貿易摩擦激化を背景に、中国を中心に世界全体で需要が落ち込んだとして、売上高見通しを1500億円、営業利益を500億円、それぞれ従来予想から引き下げた。その緊急会見の場で永守重信会長は、冒頭のような危機感に満ちた言葉を繰り返した。
カリスマ経営者・永守会長が率いる日本電産は日本有数の優良企業だ。会社の業績予想はいつも保守的とされ、実際の決算は予想数値を上回るのが常だった。今回もアナリストの業績予想(コンセンサス)は会社予想より高く、同社の下方修正は多くの市場関係者にとって寝耳に水だった。
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