足が4本ある犬のような形のロボットが車から降りてきた。ロボットの背中には、お届け物の荷物。庭先には倒れたキックボードがある。荷物を落とすことなく、この障害物を難なく乗り越え、玄関の階段を上っていく。そしてドアまでたどり着き、前足を使ってドアベルを鳴らすーーー。
そんな一連の動きをデモンストレーションしたのが、スイスのロボット専門スタートアップ企業の「エニイボティックス」だ。
エニイボティックスの4本足ロボットは、カーボンファイバーとアルミニウム製の「身体」で水やほこりにも強い。
もともとドイツのガス会社やポーランドの炭鉱などで、ガス漏れ探査などの目的で使われていたこのロボットに目を付けたのが、ドイツの自動車関連サプライヤーであるコンチネンタルだ。
コンチネンタルは、自動運転のシャトルバスを開発し、ドイツ本社の駐車場などで試験的に人を運ぶのに使っていた。「わが社の自動運転シャトルは、朝と夕方のラッシュアワー時は通勤客で満員。しかし、昼の比較的すいている時間であれば、ロボットを使って荷物を宅配するのに使えると考えた」とコンチネンタルの北米支部のステファン・ハートマン氏は言う。
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