閉鎖的な情報を流通させれば価値を生む
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介護や医療の世界は意外とローテクだ。たとえば入院患者が退院し、介護施設に移る際、どの施設を選ぶかは病院のソーシャルワーカー頼み。施設間のやり取りは電話かファクスで行われ、時には何十カ所も問い合わせないと空床があるかがわからない。担当者による情報量の差も激しい。
「仮に施設に不満でも患者や家族は納得せざるをえない。インターネットが発達し便利なツールが数多く存在する時代に、何とかならないか」
そんな疑問に端を発して生まれたのが、神戸発の介護ベンチャー・KURASERU(クラセル)。川原大樹CEO(31)とITに詳しい平山流石COO(最高執行責任者、31)の大学同級生コンビだ。
同社は介護施設や医療施設にポータルサイトを無料で提供。患者や家族は空床や看護・医療体制などをたちどころに検索できる。同社には看護師やケアマネジャーなど専門職がおり、相談を受け付けている。神戸市内にある病院100弱、特別養護老人ホームを除く介護施設300強のうち、すでに半分近くの施設をこのサイトで検索できる。
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