税改正でビール業界総力戦 発泡酒、新ジャンルに逆風
ビール系飲料の税率一本化が決まり、安さが売りの新ジャンルが先細りに。各社が生き残りを懸けビール復権へ動きだした。
「これまで西日本では、当社の顔ともいえる『黒ラベル』の存在感が薄かった。1%でもいいので、そのシェアを何としても上げたかった」(サッポロビールの田邊稔博・ブランド戦略部シニアマネージャー)
ビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)4位のサッポロが、ビール販売で気を吐いている。市場が前年比3%縮小した2017年、サッポロはビールの売上高を逆に2%伸ばす奮闘を見せた。牽引したのは旗艦ブランドの黒ラベル。これまで特にシェアが低かった西日本の小売店ルートをテコ入れし、黒ラベル缶の販売が全社ベースで13%も増えた。
サッポロは歴史的に東日本が地盤。主力の黒ラベルでさえ、西日本では主要スーパーの店舗の半分でしか棚が取れていなかった。そこで、黒ラベルの拡販に経営資源を集中。「テレビCMはもちろん、地元企業とコラボしたキャンペーンを実施したり、営業担当者の成績を見える化し互いに競争意識を持たせたりするなど、あらゆる策を講じた」(西日本マーケティング統括部の斉木崇吉氏)。こうした強化策が奏功し、ビールの販売増につながっている。
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