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業界期待のPFIに暗い影 契約後に相次ぐ計画見直し

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建設業界が受注拡大に力を入れるPFI事業で、地方自治体の首長交代を機に契約済みの事案を見直す動きが続いている。

PFIは民間の資金とノウハウを活用し、公共施設の建設や維持管理、運営などを行う公共事業のこと。政府によるPPP(公民連携)/PFI推進にブレーキをかける懸念はないのか。

現在、PFI事業の見直しが進んでいるのが、自動車部品工場が数多く立地する人口約17万人の愛知県西尾市と、鹿島臨海工業地帯を抱える人口約9.5万人の茨城県神栖(かみす)市だ。

愛知県西尾市|約198億円のプロジェクトが頓挫

西尾市は、西尾市と幡豆(はず)郡3町の合併で過剰となった公共施設の再配置計画を策定。2016年6月に公共施設の新設5件、改修12件、解体14件、160以上の施設の運営・維持管理(契約期間15年)を一括発注する総額約198億円のPFI事業を、特定目的会社(SPC)のエリアプラン西尾(社長・岩崎智一氏)と契約した。

しかし、翌17年6月の市長選挙でPFI事業の全面見直しを掲げた市議会議員の中村健氏が当選。17年10月にSPCに工事中止を通知した。見直し協議で事業がストップする期間の損害補償などについての条件は整っていなかった。

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