それは異色の組み合わせだった。ソフトバンクは昨年11月に大手設計会社の日建設計と、12月には建設コンサルタント会社のパシフィックコンサルタンツ(以下、パシコン)と相次いで提携した。通信会社であるソフトバンクが建設業界と協業する狙いは何なのか。答えは、あらゆるものがインターネットとつながるIoTの普及だ。
「たくさんのセンサーを無線化して安く配置できる時代になったときに、それが求められる分野はどこか。インフラやビルを造っている建設業界だろうと考えてアプローチした」(ソフトバンクの桑原正光・IoT事業推進本部事業企画統括部長)
日建設計とはIoTとロボットなどを活用した「次世代スマートビル」の設計開発に向けた実証実験を行う。ビルの維持管理にかかる60年間の運用費は建設費の5倍に上る。IoTやロボット、AI(人工知能)といったソフトバンクの持つ技術を活用することによって、この運用費を40%程度削減できるという。
パシコンとはIoTのデバイスから取得したデータなどをAIによって解析し、最適な公共インフラの設計と開発を進める。具体的には2020年ごろの商用化が見込まれる第5世代移動通信システム(5G)とIoT、AIを使って、防災インフラの課題解決策を提供したり、人や交通の流れを解析して渋滞回避などに役立てたりする。
それ以外にも、ソフトバンクグループや同社が運用するファンドが投資する「(ロボット開発の)米ボストン・ダイナミクス、(半導体設計の)英アーム、(半導体メーカーの)米エヌビディアなどが持つ最先端のテクノロジーを使った事業展開への期待を感じている」(エンタープライズ第一営業本部の宮城匠部長)という。
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