東京都議会選挙での自民党の大敗以来、政治の雰囲気はがらりと変わった。
内閣支持率は急落を続け、今月中旬の時事通信の世論調査では30%を、共同通信の世論調査では40%を割った。ドイツでのG20(主要20カ国・地域首脳会議)の後に北欧諸国を歴訪し、国会の閉会中審査から逃げていた印象を与えたことや、そのために九州北部の大水害への対応が遅れたことも支持率を下げる原因となったのであろう。支持率が下がりだすと、メディアは政権に対する批判的報道を遠慮なく行うようになり、それがさらに支持率を下げるという悪循環が起こる。
アジアバロメーターという国際世論調査(2016年版)を見ると、日本人の民主主義観の興味深い特徴が浮かび上がる。民主主義は何を意味するかという設問で、1自由、2規範と手続き、3社会的公平、4良い統治の4択で調査したところ、日本人の4割以上は良い統治を選び、他国とは大きく異なった。日本では自由や規範が確立されていることもあり、人々は清廉、正確で能率的な統治を民主主義の具体的な意味ととらえている。
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