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非難合戦する中国の思惑 北朝鮮問題が緊迫化

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北朝鮮の核開発問題をめぐり、中国と北朝鮮が非難合戦を行っている。米中の緩衝材である北朝鮮を長らく守ってきた中国に変化が生じている。

北朝鮮が5月21日に発射した弾道ミサイル「北極星2型」。核開発と挑発行為をやめる気配はない(AFP PHOTO/KCNA VIA KNS=時事)

5月4日の人民日報海外版は、「(北朝鮮は)中国の外交努力でまだ引き返す余地があることに感謝すべきだ」とする記事を掲載した。中国が北朝鮮を非難したのは、同月3日の朝鮮中央通信の報道に対する反発である。

同報道が、「(中国の)米国に同調する卑劣な行為」を批判し、「(中国が)露骨に威嚇している」と強く非難したうえに、「中国は無謀な妄動が招く重大な結果を熟考すべきだ」と警告まで発したからだ。

両国が非難合戦を行った原因は、北朝鮮の核兵器および弾道ミサイル開発である。4月6、7日に行われた米中首脳会談で、トランプ大統領は習近平主席に、北朝鮮問題解決のための協力を迫った。

以後、米国は、空母打撃群や攻撃型原子力潜水艦を朝鮮半島周辺海域に展開するなど軍事的圧力をかけ始めた。これに呼応して中国は北朝鮮に対して経済制裁および政治的働きかけを強めている。

米国の軍事的圧力は、北朝鮮だけでなく、米朝軍事衝突を避けたい中国にも有効だったが、実際の軍事力行使には兵力が小さすぎる。北朝鮮を対話のプロセスに乗せるための措置だったと考えられる。

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