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金正男氏殺害で使われた猛毒VX 実体験が何よりの価値、オウム事件生かせ

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クアラルンプール空港でVXの調査をするマレーシア政府の調査員。日本はVXが実際に使われた経験を生かすべきだ(AFP=時事)

2月24日、マレーシア警察は、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏が殺害された事件に関して、正男氏の遺体から猛毒の化学剤「VX」の成分が見つかったと発表した。

〈神経に作用し、微量でも体に吸収されると死に至る可能性が高い毒物で、正男氏が毒殺されたことが確実になった。/VXは化学兵器禁止条約で製造、保有、使用が禁止されており、調達には組織的な関与が必要とみられる。正男氏殺害をめぐっては、北朝鮮国籍の男8人が関わった疑いが浮上。在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官も含まれ、北朝鮮の工作機関が犯行を主導したとの見方が強まった。/マレーシア警察は死因特定のため、15日に司法解剖を実施し、遺体から細胞や付着物などを採取。毒物が含まれていないか詳しく調べた結果、正男氏の目の粘膜や顔の表皮からVXの成分が検出されたという。/正男氏は13日午前、クアラルンプール国際空港で女2人に襲われ、病院に搬送中に死亡した。女2人は調べに対し、正男氏の顔に「液体」を塗りつけたと供述。警察はこの液体にVXの成分が含まれていた可能性が高いとみている。/捜査関係者によると、23日までの鑑定で、正男氏の遺体から微量の毒物が検出された。捜査当局は当初、成分構造からパラチオンメチルという物質の可能性があるとみていたが、最終的に同じリンを主成分とするVXだと判断した模様だ。〉(2月24日「朝日新聞デジタル」)

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